仮説検定 後半
今回は「薬は血中マグネシウム度を向上させる」という仮説検定に
取り組みたいと思います。
こうあってほしい仮説は「薬は血中マグネシウム度を向上させる」なので、
採用したくない、こうあってほしくない帰無仮説は
「薬は血中マグネシウム度を向上させない」になります。
「薬は血中マグネシウムを向上させない」を数式で表すと、
投薬後の血中マグネシウム度 < 投薬前の血中マグネシウム度
つまり
投薬後の血中マグネシウム度 - 投薬前の血中マグネシウム度≦0
となります。
データを見ると、
投薬後平均-投薬前平均は0以上です。
前回と同じくTスコアを算出します。
μ0は前回と同じく0なので計算結果も同じで2.29となります。
ここまでは同じなのですが検定の絵が変わります。
今回の
投薬後の血中マグネシウム度 - 投薬前の血中マグネシウム度≦0
と前回の
投薬後の血中マグネシウム度 - 投薬前の血中マグネシウム度 = 0
では仮説の範囲が違います(うまく表現できませんが)
つまり
投薬後の血中マグネシウム度 - 投薬前の血中マグネシウム度≦0
では平均は左側の青のゾーンは棄却する必要がありません。
なぜなら平均が≦0の範囲にあるからです。
(これを片側検定というようです。)
なので、95%の確率(=有意水準)では↓の絵になります。
T値が1.83以上なら棄却、1.83以下なら棄却できません。
今回はT値が2.29のため棄却となります。
つまり
投薬後の血中マグネシウム度 - 投薬前の血中マグネシウム度≦0
ではない。
投薬後の血中マグネシウム度 - 投薬前の血中マグネシウム度>0
となるため95%の有意水準で薬は効果があるとなります。
それでは99%の有意水準だとどうなるのかと思って考えてみました。
グラフの絵が↓になります。
Tスコアは2.29のため帰無仮説を棄却できなくなります。
つまり
投薬後の血中マグネシウム度 - 投薬前の血中マグネシウム度≦0
が正しいとなり、薬の効果がなくなるとなると思います。
前回の日記と同じ結論になりました。
95%なら効果があるといえるけど99%ならいえないということですね。
今回はここまでです。また次回頑張ります!